テレビのホワイトバランスを調整する
先日修理の完了した、X68のディスプレイテレビの調整をする。
ブラウン管テレビのホワイトバランスは、R-ドライブ/B-ドライブ*1と書かれたVRを回して調整する。古いテレビではG-ドライブは固定らしい。
この2つのボリュームで設定した信号の割合で、白の色味が決まる。
ホワイトバランスというからなんのことかわからなくなって混乱するけど、要するにPCモニタでいう『色温度設定』こと。
ということは、このボリュームの調整値如何で、9300Kのモニタが6500Kの色味のいいモニタとして再登板できるということでもある。
おおざっぱな目安は、
主に調整するのはRのVrで、BのVrはRの半分くらいしかまわさない
それ以外の、R-バイアス/B-バイアス/G-バイアス*2のボリュームは、色相の決定らしい。
本来はRGBの信号の下限を決める為のもので、黒を表示するときのRGBの最低ラインをあわせる為のものらしいけど、実際いろいろ動かすと色相が変化するので多分そうだ。
テレビだと画質設定メニューの中の色相*3パラメータの設定一つで色味がガラっと変わるが、RGBモニタでは色相設定がないのでいちいち三種パラメータを調整して設定する。
X68CRTのような古いCRTテレビはボリューム回して調整だが、95年超えたあたりのテレビからは大概サービスマンモード入ればリモコンで調整出来る。
D3の映るハイビジョンテレビは、サービスマンモードでなくとも、ユーザー設定の面倒くさいモード*4で調整できる。
PC-ATのCRTモニタならフロントのボタンで当たり前のように調整できるね。
ということで、まずはパソコン側の接続設定
- アナログ出力が綺麗だった時代の、デュアル出力のあるビデオカードを用意するしてPCにセットする
- X68CRTの枠に白い紙や布を貼って枠を白やアイボリーにする*5
- プライマリ出力に、メインCRTモニタをつなげる
- セカンダリ出力に、X68モニタをつなげる
- PowerStripで768x512/56Hzのプロファイルを作ってセカンダリを使えるようにする。
上記の作業が終わるとモニタは両方映るようになる。
映ったらスクリーンセーバーを表示されたまま30分放置で暖めます。
モニタの枠の色はとても重要です。
白枠の中の画像と、黒枠の中の画像では、同じものでも明るさがまるで違って見えます。
次に調整
- プライマリCRTを6500K/sRGBに設定する*6
- セカンダリX68CRTの色合いが、プライマリと同じように感じるまでバイアスの調整をする
- セカンダリX68CRTの白みが、プライマリと同じに見えるまでドライブの調整をする
みたいな。
2.3は何度も繰り返します。
調整のとき、X68CRTのアノードキャップとそっから出ている線には絶対に触らないように気を張って調整します。
目視調整の場合気をつけることは、赤やピンクが強くならないようにすることです。
人の目は、赤い色が強く明るく見えるような設定にすると、ヒトの顔が暖かく美しく感じるられので、知らず知らずのうちに赤めに設定しているはずです。特にブラウン管テレビは標準設定でも赤やピンクが膨張した状態になってます。
また白は、色温度が高く青っぽい方が鮮やかに見えるらしいので、ホワイトバランスば若干黄色で暗めに見えるように設定すると良いらしいです。
ゲームで使うわけだから、Spyder3などキャリブレーションツールを使った厳密な調整は必要ないですから、出来る範囲でやって適当に辞めます。
その後
やっぱりそうなるんじゃないかと思ってたけど、一日たってからX68でゲームやってみたら赤かった。
同じ調整画像をずっとにらめっこしていると、目が、いや脳に飽きがくる。
ホワイトバランスをとるときに、プリンタ用紙を10分弱も眺めたりするのも、目の感覚をおかしくしてしまうのかもしれない*7。
その結果地味に感じられるようになるので、知らず知らずのうちに調整値で赤を強めにしてハデにするくさい。
その状態でようやく『これでバッチリだ!!』みたいになる。
2ヶ月に一回しか行かないラーメン屋のスープが、行く度にだんだんと塩っぱくなって、二年後には飲むことができないくらいキツクなってしまうことに似てるね。