ガーデンソーラーライトの修理と改造


うちで数年使ったガーデンソーラーライトが壊れた。


家電製品っていうものは、普通に使っていればそう簡単には壊れない。
壊れる理由の7割は人災(残り2割はタイマーで最後の一割が天災だそうな)。
これもそれに漏れず、劣化したニッカド充電池をアルカリ乾電池と交換した者がいたのだ。
その結果、液漏れを起こしいたるところが錆び、最終的に太陽電池の脇のCDS素子表面の銅箔パターンにまで錆びが進行し、常時点灯状態のガーデンライトとなった。


ということで、死んでしまったCDS素子を使わずに、修理することを考える。


修理するにあたって、ついでにバッテリ保護機能を組み込む。
ニッカド電池が過放電になる前にLEDを消灯することによって、ニッカド電池がいたむのを阻止するのだ。
ニッカド電池に限らずアルカリでもマンガンでもオキシライドでも、電池を使い切って数時間〜数日置くと、電池内部の化学変化が進行し電圧が多少回復する現象がある。
これを電池の自己回復力というらしい。


充電池の保護機能がない回路の場合は、電圧が回復したとたん電流を流すので、その結果電池は過放電状態になり劣化が早まる。
充電池が一本の回路の場合は、充電池の劣化だけですむので交換すればいい。
しかし二本の回路の場合はそうはいかない。


回路の+側に接続されている電池の電力を使い切った状態になったとしても、-側接続されている電池にはまだ残っており、回路に電流を流そうとする。
プラス側の空の電池に、マイナス側の後ろの電池から電流が流される。
その状態のプラス側の電池から、無理やり回路に電流が流される状態になる。


# 電池交換時期の懐中電灯の電池の電圧を調べてみよう
## プラス側の電池の電圧は低いが、マイナス側の電圧は意外と残っているはず。
### だから電灯が暗くなったら、電池の入れる順をひっくり返せば、まだまだ使えるのです(伊藤家に投稿しとけばよかった)。


その結果、プラス側の充電池のみ劣化が進行する。場合によっては液漏れとなり、プラス側の電池ケースの電極だけ錆びてるような状況になる。
それを防ぐためには、充電池が過放電になる前に、LEDへの通電をカットし、日が昇るまでその状態を維持するような回路を組めばよい。


それが下の回路です。

などとえらそうに書いてきましたが、ぶっちゃけ某メーカーの放電器の電圧検出部回路のコピーです。


とはいえ、ネットで検索してでてくる回路は、回路コピー防止の為にRやCの容量は書かれていない為、結局全て自力で検討し計算したので、まるパクリというわけではないです。
また決定的に違う部分は、夜から昼になったら、つまり太陽電池の電圧が上がったら、C1が放電され放電回路(LEDの点灯部分)のロックが解除されることにあります。




# 元ネタの放電器は、充電池を外すまでロックがかかったままです。


ブレッドボードで製作し、問題なく機能したら、LEDの点灯回路をパルス点灯にして実機に組み込みます。動くといいなぁ。


# ちなみに、コメリでガーデンライト10本セットが1980円という理解の範疇を超えた価格で売っており既に購入してあります。
## 無理して修理する理由は純粋に好奇心のみです。


##09/12/16 追記
案の定、まともに動作せず。3V〜2.8V前後でロックがかかります。
ということは、これはアルカリ/マンガン/オキシライド乾電池に使えます(汗


##09/12/17 追記
回路図修正。ジャンク基板からとりやすい抵抗値でまとめました。
気温5度前後で1.9V〜1.85V前後で、LEDが消灯します。
更新していて気がつきましたが、赤LEDでテストしたので、1.9Vをロックする電圧としました。
黄色ならば、2V±0.05V前後で消灯の方がよかったかもしれません。


##09/12/17 追記2
2Vの場合は、R1=10.15K, R2 = 10Kになります。
R1とR2の大小が逆転していますが間違いではありません。
R1は10Kと150〜220にて直列につなげばよいです。
消灯する直前の電圧は2.05Vでした。


思ったとおりに動くと気分がいいですね(笑
うまくいきましたので、明日はマルチバイブレータ発振回路を組み込み、パルス点灯とします。


##09/12/19
R9とR10の抵抗値が逆になっておりました。
回路図を差し替えました。
失礼しました。