パンサーMP3プレイヤーの音質を上げた
フェライトビーズを一個追加しただけでこの変わりよう……
4年前に999円で買ったSDカード*1利用のMP3プレイヤー。
その音質の悪さと、ときおりバグる仕様に手を焼きほぼ未使用状態。
分解して基板だけ取り出して、自作アンプに内蔵して据え置き型のMP3プレイヤーにするかかなり迷ったが、すでにMP再生機能のあるbtスピーカーを所有しているのでやる気もわかず放置状態になってた。
なんとなく気が向いたので、ひさびさに分解して基板をしげしげと眺めていると、基板上に部品が載っていないシルクが複数ある。
そのうち一番でかいシルクにはL4とマーキングがしてある。
加えてそのL4のパターン間にはなぜか配線パターンがある。
直結状態になっている基板なのだ。
一番でかいっていうことは一番肝になるコイル系のパーツでは??とおもって回路を調べ始めたら、案の定アナログ電源ラインのフェライトビーズ(インダクタ)が載ってないのである。
これは間違いなくコストダウンの為にはずしたのである。
普通、乾電池一本タイプのMP3プレイヤーは、1.5Vから3.3Vに昇圧した電源を音源チップのデジタル/アナログ部に入れて駆動する。
昇圧した電源なのですさまじいスイッチングノイズが発生しているから、デジタル部はともかく普通アナログ部はなにかしらのノイズ対策を施すのが普通。
この基板の場合、L4の横のC37のチップ積層コンデンサとペアでLCフィルタを構成し、LPF*2でアナログ電源ラインの高周波成分〜つまりノイズ〜をカットするのが、本来の設計のはずだ。
そのために入ってたくさいL4のパーツが..ないのだ。
ということで、そのL4の部分にフェライトビーズをつけてみた。真ん中のタクトスイッチの右上のあたり。
写真は改造後の奴だけ。改造前のものはまた撮り逃した。
まずデザインナイフでパターンのパッド*3間をぶったぎり、配線パターンを切断する。
きちんと切れたかの確認は、電源を入れると普段どおりLEDが点滅し、動作してる感じなのに音がでないことで確認できる。
切れたら、その上にフェライトビーズ(チップインダクタ)をハンダ付けすれば改造完了。
写真では、パターンよりひとまわり小さいものが載っているが、これは携帯電話のジャンク基板についてたものを引っ剥がして再利用したから。
本来はもう少しでかい奴を利用するのだけど、この小さい奴でも十分に効果がでている。
それでもって音はどうかわったかというと、ガサツな感じは消えて、まとまった感じになる。
外付けのアンプがのってないので、分厚い音になること自体は不可能なんだけど、それでも前より確実によくなってるのがわかる。
ヘッドフォンアンプをつけなくても十分楽しめる程度にいい音、PSP程度にはなったと思う。