はんだ吸煙器ポータブルが欲しい

基板の上にちょこんと置いとくようにして煙を吸う、バッテリ駆動で60mm四方くらいの電池駆動の吸煙器が欲しい。


部屋の換気扇やダクト仕様のもの大仰なものとは別に、基板の直近で使うような小型で移動しやすいものがあるといいんだけど売ってない。
gootやhakkoの卓上型だと、基板の近くまで近づけられない。
60mm四方くらいのもので、なおかつケーブルレスならば、基板の上に載せて吸わせられる。


ということで、そんなものどこでも作ってないので、Pen3時代の5000rpmの50x50x20mmの爆音ファン流用して製作予定。
006Px2の18Vを、100均一なんかのシガーソケットからUSB用の5Vに落とす機器に入ってるICをつかって、18V->12Vのステップダウンコンバータ基板を作ってそれでまわす。
フィルタは活性炭フィルタ使う予定だけど、風量激減しそうなんでPM25対応マスクを切ってフィルタに使おうかと思ってる。


問題はケースなんだけど、鉄ケースは加工が大変で3日くらいかかりそうだ。
どっかで作って売ってくれればいいのに。

2013/02/22 DC-DCコンバータのテスト

100円シガレットUSBチャージャーを改造し、ファンをまわしてみた。


セリア扱いの片山利器製のカーシガレットソケット用の800mA/USBチャージャー*1を分解してみたところ、思ったとおりMC34063を利用したステップダウンコンバータだった。
この回路はDC12V*2のバッテリーの電圧を、DC5Vまで落とす機能のもの。
DC5Vは、USBから給電される電圧と同等なので、USBから充電可能な機器はだいたい充電可能*3になる。


回路をちょっと調べてみたところ、データシートのステップダウンコンバータのリファレンスとほぼ同じ。
出力電圧Voは|Vo|=1.25x(1+(R2/R1))で決まる。
元の回路の定数は、R1=1.2k/R2=3.9k。よって出力電圧は約5.3Vになる。
5.3Vでは若干電圧が高いが、負荷をつなげて300mA以上流すと出力電圧が下がるので、それを見越して高めに設定してあるのだと思う。


で、これを006Px2(9Vx2)の18Vから、ファンを回転させるための12Vに落とすには、上記のR1/R2を適切に変更すればよい。
ということで適当に計算してみたところ、R2を10kに変更すると、|Vo|=1.25x(1+(10k/1.2k))=11.66Vとなる。
ということでR2*4を10kに、そしてLEDの電流制限抵抗*5を270Ωから1kに、その二点を変更してテストしてみた。


結果はばっちりである。
サーマルテイクの糞五月蝿い60x60x20mmファンは0.34Aも電流がながれるが、それをつないでも11.59Vまでしか電圧が下がらなかった。
十分使える。


ということで、あっさり12V出力用のDC-DCコンバータをゲットしたのであった。
100円で。
すげぇ。
もっとも吸煙機のケースに仕込む為には、部品をすべて取り外し細長い基板に載せなおす必要があるし、ファンみたいな誘導性負荷をつなげる場合は還流ダイオードを数個つなげる必要があるので、そう簡単ではないけどね。


ほかに基板の改造するならば、出力用の470uF/25Vのコンデンサを、低Zのスイッチング電源用の奴に交換するとさらに効率がよくなると思う。
ダイオードはリファレンスと同じSBDで手抜かりはなかったのでそのままでいい。

ん!? このICステップアップコンバータにもなるんだっけ? なら006P一個仕様にもできるかもね。


真似して流用/テストする場合は、クリップで挟んだりせずきちんと半田付けしてください。昇圧系回路の常で、火花が飛びまくります。

*1:型番NSJ02

*2:実はチップ的には上限40VまでOKだったりする

*3:iPhoneなどは相手側がちゃんとしたUSBホストか検出して、変なやつだと充電しないようになってるらしい

*4:基板のシルク印刷ではR3

*5:シルクはR4