俺duinoでも作るか

電子工作で困るのが、なんかアイディアを思いついたときに、即座に回路組んでコードを書いて確認できないことです。


最近の雑誌付録だったり秋月で売ってるマイコンボードは、USBに挿せばとりあえず動くしプログラムのダウンロード実行もできますが、I/Oがありません。
せいぜいLEDが一個か二個、リセットスイッチとしてタクトスイッチが一個ついている程度です。
マイコンボードとともに発表になる、某電子工作系の小売店が用意するトレーニングボードは大体1万弱です。毎回毎回買っていたらばかになりません。
それに内容も貧弱です。
LEDと7セグLEDとタクトスイッチとシリアルポートとブザーがついてるくらいで、一度マイコン工作をやった人ならまず扱ってるデバイスしかついていません。
温度センサや湿度センサ、モーションセンサ、自然乱数発生回路など面白そうなもの*1はついていやしません*2


このセンサーというものがまた曲者です。やつらは、アナログで生きてます。
上記したLEDやスイッチというしろものは1か0かでオン/オフが決まる簡単なデバイスなんで、CPUの足に線をつなげれば大体使えますが、アナログの世界で生きている奴は、声が異常に小さく*3て、拡声器が必要*4なのが多く、またその拡声器もピュアオーディオスピーカに匹敵するような超高性能*5でなければいけません。
このあたりの回路は、マイコンとPCを同一視している永遠の初心者である僕らにとっては、まず手が出せない分野です。
だからこそ、プロがつくってボードに載せて、腕を披露できる箇所でもあります。


それについていたとしても、ほかのマイコンから使いまわすのは至難の業*6です。
I/O端子の配置が合わないことから始まり、電圧差やオープンコレクタやらシュミットトリガ入力やら、シンク・ソース電流容量の差などさまざま考える要素があり、使いまわすことを考えると時間ばかりが無為に過ぎてしまいます。


で、新しくつくった方が早いや〜、でも今すぐにはできないから、あとでいいや〜、なんか他にやりたいことができたからもういいや〜、で、結局なにもやらないということになります。


この不満点を改善してくれるのが、イタリア発のフィジカルコンピューティング(?)なArduino環境らしいです。


回路もソフトも基本オープン。
CPUにはブートローダが書きこまれていて、PCからプログラムのダウンロード書き込み&実行ができる。
CPUボードは単なるAVRなCPUに、クロックとシリアル-USB変換チップつけただけ。
シールドと呼ばれるI/Oボードは、CPUボードの上に重ねるだけ。
メインボードのバージョンが変わっても、シールドボードは使いまわせる。


いいじゃん...。
やりましょう!!
部品あるし。


と思って色々検索してみたら、CPUボードとI/Oボードのコネクタの配置が若干難がある。
普通コネクタはICピッチの2.54mmな0.1インチに整列させてあるのに、アルデューノはうっかりさんが間違って逆差ししないように0.05インチずらしてやがる。
ユニバーサル基板に作った自作シールドがささんねーじゃん!!!
売ってる専用ユニバーサル基板は一枚\600もするじゃん!!
無理。
メスコネクタ三本ぐらいに詰め物するとか、コネクタ思いきりずらすとかやったら間違いようがないのになんだよこの仕様。
ドゥカティとかアグスタとかフェラーリとか、イタ公の野郎マジで金ばっかり使わせるのうまいよなチクショウ。


つうことで俺duinoでもやることにします。
上に載るシールドは、秋月の10枚600円の基板で行きたい。
回路は基本的にそのまま使いまわすけど、一般的なユニバーサル基板でスタックできるようにします。


とりあえずトラ技の基板載せたH8とSH-2Aな俺duinoを作成してみます。
もちろんAVRもです。

arduinoのユニバーサル基板が高いのには理由があった

さらにさまざま検索していったところ、高い理由がありました。
シールドというものは、何種類も種類があり、それを使おうと思うたびにファミコンカセットのごとく何度も何度も抜き差しを繰り返すので、基板の強度がとにかくいるそうです。
基本的にユニバーサル基板というものは、全面穴ぼこのパンチングメッシュの板で、一般的な基板よりもスカスカな分、かえって強度が求められます。


またarduino本体もそうですが、これらはその製品の性格上最終的にケースに仕込む部品ではなく、常にむき出しのままいろいろ遊ぶ電子おもちゃ、つまりはホビーアイテムです。
とくに人生の舵をいまだ決定していない、少年や若人がパッと見て胸が高鳴るような、立派というよりはとにかくカッコよくていい感じなモノでなけばいけません*7
その一要素を担っているのが、やたらリッチでいい感じの色やデザインのシルク基板や、基板そのものの外形なんだそうな。


ということで、単価が高くなるようです。
なるほどなぁ。
イタ公やりおるな。

*1:抵抗やLEDと比較し単価が100倍ちかく違う"儲からない"部品

*2:STマイクロのディスカバリーは同社のセンサーがデモとして付属していて面白いです

*3:出力電流が微小

*4:オペアンプによる増幅回路

*5:広帯域にわたって歪みがない

*6:でもないか

*7:PC98とX68の関係にそっくりだ...