俺の中のゲームってものは、黒船がやってきたときに終わったんだよなぁ....

PC-9801全盛期に、AT機が256色がでるVGAを引っ提げて参戦してきたり、SSやPSが発売されたあたりで終わった。


俺の中のゲームってPC-9801で動いてた、640x400ドットの画面の中をマウスでクリックするかカーソルで上下左右に移動するタイプのゲームなんですわ。
ファミコンからのゲームやX68のアーケードの移植作でもなくて、一種独特のプレイ感があるのがPC-9801のゲームでしたさ。
ウルフチームシュヴァルツシルトシリーズとか、ゲームなのに4作目にして独自のウィンドウシステムまで装備するに至ったりして、そのテクノロジーというか文化は明らかにコンシューマのそれとは一線を画すものだったね。似たようなプレイ感ので、アートディンクの『The Atlas』なんか最高に好きだったね。
それが黒船が来て、NECもPC-9821でぬるく対応したあたりで、状況が変わった。
洋物のゲームが雑誌で特集されたり、コンシューマ機で3Dのゲームがごろごろ出る時代になり、9801で出して売れてたゲームは売れなくなった。
またプラットフォームも9801のそれからWindowsに移行する必要があったが、これを上手にクリアできたPCゲームメーカは数少なく、大半が会社を畳んだかゲーム開発をやめて業務システム開発に舵を切った。
当時日本のゲームベンチャーっぽいソフトハウスでも、3Dでレンダリングしたキャラクターを用いたRPGを作ったところもあった。
しかし販売上の理由で、9821の256色専用ではなく9801の16色まで色を落としてリリースしたので、せっかく3Dでプリレンダリングした美麗なキャラクターは、ボツボツの汚ったねぇわけのわからんもんになってたりして、勝負する前に失敗してたようなところもあった*1


そのときに上に書いたPC98時代のゲーム文化みたいなものも死んだのさ。
このときが僕の青春時代の終わりって感じ。
このあと本腰を入れてゲームをプレイすることはほとんどなくなり、とりあえず買うけど数時間プレイして放置ってケースが大半になる。


ああPC-9801よ永遠にって感じさ。

ちなみに

黒船ショックを乗り越えることができたメーカーも存在する。
メジャーなところでは日本ファルコムアリスソフト


この両者は9801とWin95の両方で同じゲームをリリースしてた。つまりハードウェアに依存するようなコードのすごいゲームは作ってなかったし、その後10数年にわたって枯れた技術の2Dの時々ペタペタ貼るくらいのグラフィックで動くソフトしか出さなかった。


イースエターナル1/2はその時期でも特筆するくらいグラフィックが良いが、それもすべてCPUで処理していてGPUでH/W処理はフリップ*2くらいしかしていない。
ようするにプログラマーの努力の賜物以外のなにものでもないけど、それだってミドル〜ローエンドのマシンで動くように調整されていたわけで、下向いてゲーム作ってたには変わりがない。

*1:ナムコがアーケードでリリースしたネビュラスレイっていう縦シューは同技術である程度の成功収めてます

*2:裏画面と表画面を切り替える