ESP8266ってのがすごいらしい
すごく乱暴に言うと、1モジュールの中に「Wifi+1チップマイコン」が入ったオールインワンパソコン*1。
これの何がすごいかっていうと、扱いがめちゃくちゃ簡単なことでありました。
パソコンのシリアルポート、もしくはUSB-シリアル変換モジュールに繋いでATコマンド*2打てば、それがそのまま無線に載って飛びTCP/IP通信が可能ってこと。
いまさらだけど。
アンテナ張ってる人たちは一年前に気が付いていたらしい。
アプリケーションとしては?
やっぱ古いPCをネットにつなげる一番簡単なケースになりそう。
3.3Vの電源用意して古いパソコンとシリアルケーブルで繋げば、LAN接続okなんだもんな。
X68とかX68とかX68とかの無線LANモデム*3が、\500*4のモジュールと、基板とコネクタとアクリルケース他もろもろ合わせてもおそらく1000円以内で作れる。あ、スイッチングACアダプタはもつければプラス500円。完成品だと大体2980円ってとこじゃないかな??
デフォルトでは、ATコマンドで接続/転送制御が可能な透過TCP/IPモードになってるけど、ファーム書き換えてもっと効率よく制御することももちろん可能。
それを端末側からアクセスするX68のプログラム〜なんとか.x〜とかを作成して、FTPサーバに接続すれば、LANにつながってるPCやNASから無線でX68のFDにファイルを転送できると思うよ。シリアル接続とFD書き込みの両方で速度制限かかるからめちゃくちゃ遅いのはともかくとして。
速度稼ぐなら、16bitバス接続とI2CやSPI接続ができる1チップマイコンを探してきて、もしくはARMのI/Pコアが使える激安FPGAのALTERA-MAX10を載せた拡張ボードを作成しESPモジュールを載せる*5とかいう、素人の手に余るコースがまってる。けど楽しそうではある。
にしたって、内蔵CPUの速度が洒落になってない
デフォルト状態で80Mhzで動作してて、このうち10%〜20%のCPUパワーを無線の転送に使ってるそうな。
MAXでまさかの160Mhz。
X68の10倍じゃん(笑えない..)
ちなみにこれがたったの\500円*6
これだけの速度があるならば、マイクから拾った音声をA/D通してWAV化、WAV化したものをリアルタイムでMP3やWMAもしくはAACにソフトウェアエンコード、その圧縮音声データをLANに流すなんてことまでを、モジュールとちょっとした追加回路だけでできる。
下手すると、おまけでソフトウェアのノイズキャンセリングまで盛り込めそうだ。
なんかもうフテ寝したくなるくらいのポテンシャル、もとい可能性である。
久々に使いたくなる『ゆめがひろがりんぐ』って奴だ。
時代は進んでるなぁ。
にしてもとにかく気に入らない点もある
これ作ってこの値段で売るの、当然ながら日本のメーカーじゃないんだよ。
ルネサスやエルピーダって会社もあるし、SONYやパナソニックなんてとこは自社でLSIやモジュール作るの当たり前なんだけど、できない。
同じもの作れって言われたらたぶんあっという間に作っちゃうと思うけど、500円で市場に投入したりしない。つかできない。
できないから官公庁向けの製品に載せてパッケージで売ったり、技術的なライブラリ他はライセンス契約しないと提供されなかったりするし、また製品作ったら一台につきいくら払えってパテント発生させちゃったりする。
ということで\500無線LANとか、100$PCとかいう時代の流れを変えちゃうようなものは、いつも海の向こうから来るってことさ。
まるで唐から文化もらってまねっこしてた平安時代みたいだね。