岐阜発ドラマ 父の花、咲く春 〜岐阜・長良川幇間(ほうかん)物語〜

NHKドラマなのにNHKっぽくない


説明セリフは少なめで、雰囲気重視で画面から情報を読み取れという感じの画造り。
NHKドラマ特有のポジティブさと報われ感は最後のあたりではでてくるものの、全体的に重たい。
その暗い内容の中を、置屋の芸事の日常、チントンシャンとかいう音とか綺麗な着物がはためくとことかが救いになってるというか暗闇を切り裂く光というか、そんな感じ。
基本的には父親探しのロードムービーなんだけど、ネタバレになっちゃうから書かないけど結構他のドラマではない感じの真実に突き当たり、それを元手に自分探しに成功するのがなんとも意外でした。


主役の俳優の桐谷健太氏は、私的に思うに多分湾岸警察の青島の人の後釜だと思う。
とりあえず、彼がでていればまず間違いがない。
次の若手鉄板俳優じゃないかと思う。

主役の青年が旅先でヒトに話しかけるところが巧い

口を開くまでの躊躇いと、口を開いてからも一言二言とぽつりぽつりという感じがなんともいえず。


普段みるような刑事ドラマに探偵モノ、近しい知り合いか敵と話す恋愛モノ、会社人がするビジネストークに、主婦の女のヒト特有の会話のような、ぶしつけなほどにストレートな会話のやりとりはなく、社会に出たけども蹴っ飛ばされて人間不信になりかかってるうだうだしている青年が、他の人間に意を決して話しかけようとするときのあの感じを、実にイケメンの俳優さんがよく醸し出せたなと思います。