のぼうの城

2012年の初秋に放送された番宣特番をみていらい放送を心待ちにしてましたけど、正月にもってくるだけの面白さがあってよかったです。


史実を元にした娯楽小説の映画化が、まさに文字通りに結実していると思います。
過去の歴史の一瞬ですがそれすらすべてを描ききれないから、興味深く面白くてかっこいい部分や、みじかに感じられるような残酷さ誇張してでも、見た人に感動を与えるレベルにまで仕上げて提供する。
まさにエンターテイメントだと思います。
すばらしい。


映画の細部についてはいまさらながらのネタバレ禁止でおいとき、この映画が他の歴史ネタの作品と比較して、特筆すべき優れたところと思った二点を記してみます。
戦乱の日本におけるヒエラルキーを表現していることがそのひとつ、戦争状態に突入してから終戦するまでの総力戦の様子を描こうとしているところが残りのひとつです。


ほかの歴史モノは、せいぜい侍の世界での上下左右の対立しか表現されず、争いも野戦や城攻めなどステージは変わるけど彼らの世界でいう戦場という特別な場所で行われる話で、ようするに軍隊の人間の話の領域を出るものではないのです。
正しくチャンチャンバラバラでしのぎを削って、てっぽうばきゅーんと撃って終わる。



ですが、この話は太平洋戦争同様の総力戦を描いています。
一般平民である農民の生活圏に降ってかかる戦の描写。
避難のため逃げる奴、バカ殿さまのために居残る奴、田んぼ踏み荒らされて切れかけてる奴。
大儀に殉じる侍の生き方しか描写できない過去の監督や演出家ばかりの中で、自分の財産と家族の生命を必死で守ろうとする、そこにいて当たり前のひとという生き物を描くことに踏み切った大英断に拍手喝采です。


みるべし。

あとから思い出すと

やっぱむちゃくちゃだな。
魁!男塾の匂いがする。
でも面白かったからいいや。
史実に忠実なのはwikiとかほかの本読めばいいわ。

懇切丁寧な字幕がつけられててよかったなぁ

最初字幕なしでリアルタイムで見た分には、半分以上わけがわからなかったです。
字幕出して観てようやく内容理解し、次に黒田官兵衛に絡んだNHK知恵泉みたら、たまたま『中国大返し』に関係して高松城の水攻めが出てていろいろ合点がいき、再再度字幕消してみたら大満足という按配。

ということで原作脚本小説注文しますた

映画やアニメみて原作小説買うのって初めてだぜ。