聯合艦隊司令長官 山本五十六 太平洋戦争70年目の真実

本年度の正月に録画した奴をようやく消費する。


NHKにて、戦争や防衛に関する話題を扱うときにコメンテーターのボス的存在として招かれる半藤一利さんについて検索していたところ、この映画が引っかかって確か録画していたのを思い出したので重い腰を挙げてようやくみてみた。


映画としてはものすごくつまらないです。
だってきっちり負けてますもん。
最終的に勝った坂の上の雲のドラマとはえらい違いです。
海軍の転落を一部始終を極力正確に記したノンフィクションドラマって感じでしょうか


しかし史実をもとにしたドキュメンタリードラマとしてみると、作り物にありがちの数分ごとに煽る番組構成を極力排したよくできた作品だと思います。
なぜ戦争をやる必要があったか、開戦前夜がどのようなもんだったか、名前しか知らない軍幹部がどのような考えだったか、なぜ負けてるにもかかわらず戦争は途中で休戦できなかったのかなどなどが、きっちり描かれてます。

勝った負けたを描く作品じゃないから、いろいろ知らないことも知ることが出来る

日本軍の奇襲により完勝したとされる真珠湾攻撃ですら、敵空母および敵軍施設を攻撃することなく終わり、作戦立案者のもくろみからするとまったくの失敗・敗走と変わらないという事実。
開戦反対を貫いた山本五十六その人が、太平洋戦争の火蓋を切る役目を追うことになったこと。
他の映画やドラマでは、潜水艦や戦艦でドつきあいをしどっちが強いか勝ったかを描くものばかりだが、実際はどちらが上手に飛行機を敵の守りが手薄なところに飛ばしたかが勝敗を決していたこと。
太平洋戦争で亡くなった人間の9割は、山本五十六長官が戦死してから終戦までの2年で亡くなってるっていう事実。

司令官とか幹部ってキツイすなぁ

味方が負けて何人も死んでるのを目の当たりにしているのに、大砲どころかライフル一発撃てず加勢することもかなわず、唇かみ締めてるしかできないんだぜ。
無理だ。

たった1日の戦闘で何十年の何億とかけて準備してモノと何十年と仕事をしてきたヒトが全て吹き飛ぶ

ミッドウェー海戦すげーな。
マンガみたいな嘘のような話だけど、これが史実なんだという。
想像がつかん。

しかし、嘘でいいから戦艦大和や帝国海軍の艦隊が他国の艦隊をガンガン撃破する娯楽作品がみたいすなぁ

いくらなんでも宇宙戦艦ヤマトじゃあなぁ。
単艦で勝ちまくるとかどこぞの魔法少女じゃあるまいし……。