謎解きはディナーの後で

わりと辛辣なレビューが多い中、とても面白いとおもいます。



なんていいましょうか。
コント風のベタ要素を多分に取り入れて、元来ドラマの映像でも用いられることの少ない漫画チックなエフェクトを効果的に用いたこの作品は、ここ10年くらいのコミックドラマとしては最高峰に位置するまとまりの良さを持った作品だと思います。
アニメの極上生徒会に匹敵するほどのやり過ぎなベタさ加減によって、ジャンクフード感覚なスピード感のある味わいを楽しめながら、中だるみがはじまる前に的確に入る定形ゼリフとアクションでもって、飽きさせずにあっという間に45分が終わります。
撮影の舞台になってる豪邸やそこにある立派な調度品の中で、高学歴アイドルとつり目美女に似ても焼いても喰えないようなオッサンの組み合わせは、見ているだけでも面白みがあり、意味もなくニヤニヤクスクスしてしまうこと請け合いです。
その癖に音楽や編集は驚異的に素晴らしいとおもいます。
よくできたB級ドラマの定形はすべてやりきってます。
入りと終わりの感じもとてもいいと思います。
なんでもやっていい感じのアニメでもなかなかここまでのはないと思います。



ちなみにこの作品はミステリやサスペンスの体をなしていますが、それらとはまるで違うジャンルのものです。
なぜなら白スーツの自称イケメンの風祭警部が、ドラマ開始早々の殺人現場の見分で唐突に発する理由なき犯人の断定が必ず真犯人となっている設定だからです。
だからストーリーなんか追わず、めったに見ることのない調度品や高価な時計や車、美しすぎるのにやっぱり面白可愛い感じの北川景子さんをみて目の保養にするのが正しい楽しみ方だと思います。