メイド・イン・ジャパン 逆襲のシナリオ?〜第2回 新成長戦略 国家の攻防〜

一言で言ってしまうと、敵を知り己を知れば百戦危うからずを真剣にリスペクトする『予定』らしい。


3Dプリンターの紹介から始まったから、てっきり最近のトレンドを複数ピックアップし先行する米国に対するわが国の遅れをつるし挙げるだけのくだらない流れかと思ったら、そこから半導体産業の凋落と失われた二十年を引き合いに出し、金型技術の陳腐化と衰退を懸念する流れでまとめてあり、とても興味深い1時間でした。


他人の土俵の上、ようするにアメリカの突きつけたルールの元で開発販売することを強いられ、さらにバブル期の負債の清算に追われているうちに、韓台の躍進を許したらしいです。
何がびっくりしたかというと、半導体産業に関するお金にまつわるフリップです。
法人税率がぶっちぎりで高く、半導体産業への国策としての投資額は最終的に韓国の1/4以下。
なるほど。
勝てるわけがないです。


メモリ製造業のエルピーダはともかく、CPU製造のルネサスは日立NEC三菱の明らかに競合しているマイコンを集約できないでいるのがとにかく気になるなー。
外国はARMとMipsIntelくらいなのにな。
この三つのメーカーは自社で開発してなおかつ市場にでて実際の製品開発に使えるコマーシャルなアーキティクチャは片手で数えるほどくらいなのに、ルネサスときたら両手両足があっても足りないくらい豊富で、サイトにいけばセレクションガイドとか涙がでるようなページまであったような。
門外漢だからよくは知らないけどね。

個人的には、逆襲するには世界に打って出るのを辞めたほうがいいと思う

アメリカが先行している3Dプリンターを、後発の日本がより優れたものを作ったならば、また日米半導体協定に近い不平等条約を突きつけられるだけなんじゃないかなと。
原油天然ガス、小麦などの生活必需品、イージス艦やらミサイル迎撃システムなどの戦略物資で首根っこ押さえられてるのに、対等な条約なんて無理無理無理。
逆襲なんかできっこない。出遅れてるならあきらめたほうがいい。


そんなことに力を入れるくらいならば、日本で売れるものをとにかく作って国内でまわしたほうがいいと思う。
とりあえず日本はまわりを海に囲まれてる国家なんですから、とっとと潮力発電に力入れればいいと思う。
海に囲まれてる国家はあまりないから輸出することを考えなくていいから、他国に勝つ必要はない。
補助金だして割高なユニットをがんがん海岸線にな設置していけばいいと思う。
割高でも油つかわなければ他国の言いなりになる機会は少なくなる。
ついでにメガフロートも作って震災フリーを謳ってみるのも面白いと思う。
潮力その他の自然エネルギーで十分走る二人乗りくらいのミニコミューターをもっと推奨させて、自動車の買い足し*1狙えばいいと思う。
漁業も沖合いでしこたま油使って魚とるの辞めて、近海で養殖しまくればいい。
農業がんばって小麦と大豆の自給率100%目指しましょうよと。
その下準備ができた上で、旅客機やらの戦略物資やらの国産回帰を始めればいいんじゃないかと思う。

さらに個人的に開発していってほしいものは、ランカの携帯である

危険です。妄想です。とっとと寝ましょう>俺


パソコンもタブレットも携帯も落としたら一発で終わり。
かといって今の技術で耐ショック性を上げると、ケースの構造がありえないほどごつくなるだけ。
ランカの携帯みたいにぐにょぐにょでも情報機器という形のものをつくってしまえ。
アメリカはもちろんドイツよりも先行するのだ。


たとえばプリント基板から基板そのものをなくしてボールや団子状の電子ブロック半導体を製造してしまえば面白いのになーとか思う。
今のところ半導体は、シリコンウェハの上に一層だけの回路が刻まれて平たい部品で出来上がってくるけど、これを3次元に拡張する。
SoCの技術を結集した団子の半導体には、無線通信技術をふんだんに盛り込む。
LANや3G回線などの中近距離通信の他に、製品単体の中の団子半導体間で利用する極近切距離通信の機能を盛り込めば、プリント基板でいちいち這わせていたパターンラインが必要なくなる。
その結果基板が必要なくなるので板状に作らなくてもよくなる。
100mmx50mmなどの電子基板が、30mmの球体なんかで実現できるのである。
どうせ最近の基板は修理するときはユニット交換でまるまる交換なので、修理技術者が手をだせないような構造でもまったく問題がない。
さらにバッテリの充電はワイヤレス給電をつかって充電することで、完全なノンプラグを目指す。
ということでボール上になった半導体を、ぬいぐるみとかぐにょぐにょの軟式テニスボールみたいな素材の外装に詰め込めば、ランカ携帯の一丁あがり。


投げても壊れないし水に突っ込んでも壊れない。
地震で下に落ちても買い換えなくてもよい。
ペットの監視にも使えそう。
パンダの近くに投げておいてビデオの録画とったりする的にも。
ケーブルが存在しないから、メカに弱い人からクレームもこないだろうし、足をひっかけてひっくり返すこともなくなる。
そんな感じで。

まあ無理だと思うけどな

実際にできそうなところでいうと、3Dプリンターでガワを積層しているのと同時に、基板パターンも同時に3Dで這わすことができるように拡張し、部材の中に電子回路を完全に封入した形で製造することができるようになるとかかな。
イメージとしてはアイスクリームのパナップとか金太郎飴である。
部材のプラスチックや鉄材料の他に、銅も同時に積層できるようにノズル二つつけるのである。


その為に都合がいい形状に足が出ているパッケージの半導体も同時に開発する。
それを3Dプリンターにあらかじめセットしておけば、必要なところまでガワを積層したあとにその半導体をちょんとセットして、さらに完成まで積層を続けるみたいな。
3D外骨格などのモータ制御ユニット基板相当のものを部材に最初から組み込んだ形で製造できれば、薄型化や小型軽量化につながる。
老人用の歩行補助器具や、金持ち用の高性能マイコン義足。
どちらも製品単価が高いと思うからいいんじゃないかなー、などと。
教育用のマイコン内蔵ペンなんかは、まるっきり普通のボールペン並みに小型軽量化できそうですね。


本気で実現を目指すとすると、PSoCのようなある程度自由にアナログ周辺回路を組みかえることができる半導体が必須になる。
この辺は私はPSoCのみしか知らないんで他にもあるかもしれませんが、いまんところメジャーなところはその一社の1アーキティクチャのみなので、日本が力入れれは他国がまったく参入していないところのシェアもガバっと取れるかもね。



はぁ。夢がひろがりんぐ。

*1:電気自動車は買い替え対象にはならんだろ。ガソリン車は絶対残すから買い足しになる