叢 -MURAKUMO-

このゲームは、かなりかっこいいロボットに乗って街を破壊する所属不明のロボを追いかけまわして破壊するという、単純明快な鬼ごっこゲームです。
4年くらい前に\498で購入し、たまにプレイして勝てなくては放置という感じです。


アニメやSFモノのハリウッド映画をみていると必ずでてくるシーンがあります。
人型形状のメカが物凄い勢いで発進するところと、地面スレスレの超低空飛行をしたり、そのメカが飛んできて市街地に着地し、どういう仕組みかわからないけど車や残骸を弾き飛ばしながら凄まじい勢いで滑るように走るシーンです。
アレ、実にカッコイイと思いませんか?
それをゲームでやろうというのがMURAKUMOのコンセプト*1でした。


でもって、それはそこそこ成功しています。
実際機体の練習用の面であるMisson3くらいまでは、市街地のビルの合間や地下トンネルの中、海の上を白波たてまくってと好きなように飛べてます。
ですが、爽快とはとても言いがたくその前に苦痛があります。


まず敵に弾が当たらない。
メインで使う赤いロボには、弾数無制限のバルカンと限定のホーミングミサイルの装備があるけど、ホーミングミサイルがぜんぜん当たらない。
敵が進行方向をくいっと変えるとあさっての方向に飛んでいって、ターゲット以外の雑魚にヒットする。
平成以前F-16なんかに装備された昔のホーミングミサイルです。
ギリギリまで近づいて敵がまっすぐ逃げてるときに真後ろから撃つとようやくあたります。
ホーミングの意味ねぇ。
他の機体は打つと二秒固まって旋回できなくなるレーザーだったり、ギリギリまで近づいて振り落ろす剣だったりします。
まともに遊ぶには相当の習熟が必要です。


プレイが苦痛であったとしても、クリアしたあとリプレイモードでお茶のみながら好きなだけ眺められれば十分慰めにもなるのですが、カメラの位置を一切変えられないというやる気無しの仕様。
そのカメラ位置もゲームプレイ同様コクピットからの視点なので存在意義がないという。
またオプションで難易度設定が出来ないのもつらい。
難しかったらイージーモードにして勝ちまくって、あとからリプレイで爽快感だけ味わうというチートは許されないのです。


また音楽もちょっと微妙です。
日本のSF映画、ロボットアニメのSFといったら、アニソン系の歌手や売出し中の若手女性シンガーが歌うOPが付いていたり、映画音楽が作れるのにゲーム屋とアニメ屋でしか仕事が取れない作曲家が作った壮大な楽曲だったり、お硬い一部上場企業を退職したアニメ畑で有名な作曲家の作ったシンセ音楽というか教科書どおりに近未来的などう聞いても日本製という感じのBGMがつくのが普通ですが、コイツはなぜかロックです。
古きよき時代のバンドでロックなアメリカの臭いがします。
実際海外では受けたんじゃないかな??


ということでどうにもこうにも残念な感じでした。
でも好きか嫌いかというととても好きです。
ロボットでチェイスというのがいいです。
バーチャロイド*2も、光武も、ヴァンツァーも、シュミクラムも、トレーサーも、ランダーも、EMPSも、ESやAWGSも、VS*3も走るの禁止でしたもん。
バイクでも車でも買ったら全開で爆走したいじゃん。誰よりも速く!!光を超えて速く!!!
ゲーム内のロボも乗るまでさせたならあとは走らせろよ!!ケチ!!ケチ!!ドケチ!!!
と、普段常々おもっていた不満を解消してくれるだけのポテンシャルは持ってるゲームでした。

*1:基本メカがでるゲームは大火力を用いたバトルになる

*2:これはダッシュはできたか

*3:これは結構爆走できたか