6石ヘッドフォンアンプ(その2)

実際に組んでみた。

音は.....最初は最悪でした。
耳が痛くてたまりません。
トランジスタのみのアンプの特徴なのかと思いきや、赤LEDが不良品だったのです。


古いものだったので1.5mAの電流では点灯したりしなかったり、点灯していても0.7mA程度しか流してくれなかったりとようするに不良品だったのです。
昔の奴(おそらく1984年モノ)なので、不良品ではなく1.5mA程度の電流での点灯が保証されていない仕様だったのもしれません。
案の定5mA流したら安定して点灯していました。
ですので不安定要素を特定するまで三日くらいかかりました。
このせいで音が歪んでたようで耳が痛い痛いこと。


新しい緑LEDに変更したら安定しました。
SEPPのバイアス電圧となるVfも、古い赤LEDの正常な方とほとんど変わらず1.86Vと1.87Vと安定しています。


PC用として使うには、ゲインが高く音量調整が困難なので、ブートストラップ用のコンデンサC4を外しゲインを下げてます。
他には、電源からデカップリングコンデンサC8への間にある抵抗R18を33->10Ωに下げました。
R18とC8でLPFを構成することになり、約16Hz以上の信号は通過できなくなります。
このLPFで左右チャンネルの音声信号を分離することになり、ちょっとしたクロストーク対策となります。
無音時の回路全体の消費電流は、新しい電池をつけたばかりのあたりは23mA程度、開放電圧が8V程度まで下がると19.5mA程度になります。
片チャンネル約10mAですので振幅±5mAまではA級動作になります。



音そのものは、非常によい音です。
なかなかクリアですし、いちいち立ち上がりのよい音だし、低音もモリモリとでてきます。
しかし、エネルギーの押し出しが強すぎる感じで耳に圧迫感があります。
トランジスタアンプの特徴なのでしょうか?


でも電源On時、激しいポップノイズがあります。どうしようか。
LEDを緑の新しい奴に換えたら、だいぶ小さくなりました。
最近のシャープの赤LEDに変更しても同じように小さいです。
中の人が違うんでしょうか。


あと、いろいろ取り替えて試してみたのですが、出力段のコンデンサを音響用など、同容量でも無駄にでかいコンデンサに変えるとポップノイズは大きくなりました。ここはあえて小型一般品を投入するべきかもしれない。