IchigoJamは凄いが、子供向けを自称するならカラー化は必須だと思う

大人は白黒でも我慢できるけど、子供は色がないとダメだよ。
訂正:PanCakeアドオンカードで16色カラー出力できてました。
アドオンカードとかあったかー...。

IchigoJamの素晴らしいとこ1

素晴らしすぎる。
俺ならLED三つ付けたり、フルカラーLED付けたり、7セグつけたりと色気が出そうなところを、赤LED一個だけにする割り切りが素晴らしい。

IchigoJamの素晴らしいとこ2

Wifiや無線キーボードをガン無視して、今時PS/2やコンポジットビデオを使うところもいい。
機械と機械をつなげると動くっていう基本的概念は、無線デバイスを使ってるときはいまいち体感できないが、それを子供時代にやらせるいいガジェットだ。

IchigoJamの素晴らしいとこ3

BASICが使えるのも素晴らしい。
しかもそのBASICからOUT命令でポートが叩ける。
いまどきのPCはOSが全部I/Oを把握してるので、(直接I/Oを叩くような)無茶はさせないしできないが、これならコマンド一発だ。

IchigoJamの素晴らしいとこ4

安い!!
Basicパソコンが1500円だ!!!
ゲイツが最初にうったBASICパソコンとは比較にならない。

IchogoJamの駄目すぎるところ

白黒はあかん。
子供に白黒はあかん。


〜10歳まての子にはパステルカラーのクレヨンとか折り紙とか、色がついたものを渡すべきで白黒はマズイ。
せめて8色。
こどもおっさんがDOSコンソールでエスケープシーケンス使うためにも8色。
かのappleIIもカラーにこだわってたし。


訂正:上述のとおりPanCakeアドオンカードにてカラーが出ます。
問題ナッシング

IchogoJamの残念なところ

8bit風ホビーコンピュータなのにBeep!が鳴らない。
圧電ブザーも標準装備にしてもバチはあたらんとおもう。


訂正: 基板上の拡張ソケットに圧電ブザーをセットするとPWMにて鳴るようです。
プログラム開発中は差し込んどいて、完成して不要ならば外せばいいみたいです。
でもオンボードでもよかったような..

機能拡張してほしい点もあるぞなもし

基本的に、テレビにビデオとキーボードを接続して使うものなので、プログラム組んだとしても持ちあるくことができない。


キーボードの問題は、キーボード接続がUSBに変更されているIchigoJam-Tを買って、ワイヤレスUSBのキーボードをつなげればなくなるが、ディスプレイの問題は残る。
16桁x2形のバックライト付き白黒LCDを公式サポートして、Basicのリストを表示できるように拡張してくれると嬉しいですね。


そうすればお子様がなんか作ったとき、持ち歩いてママに見せびらかして、えへへ、僕!凄いでしょ〜!!ってのができる。
おっさんはとりあえずヘンテコなもの作って車載にしてみたりできる。



能書き

この基板おもちゃというかネタのようでマジでいいと思うよ。


電子工作やるときは、とりあえず電子部品を動かして確認してみようと思うケースは多々あります。
その半数程度のケースでは、I/Oポートから低速で1/0のビット信号を出し入れするくらいの操作で事足ります。
そういうときに、無料とはいえいちいちクソ重いマイコン開発で使うフル機能の統合環境を起動して、大量にあるサポートプロセッサを選択してプロジェクトファイルを作成してからのetc.etc.〜〜をやるよりも、こっちを使ったほうが短時間ですみ簡単便利です。
なによりOUT命令かけばいいので、極めて直観的です。


なにかをやろう!作ってみよう!!と思ってから、頭の中に浮かんだものが形になるまでにかかる時間が、1時間かかるのと10数分ならば、10数分の方を使いたいでしょ。
そういうときにPCよりもArduinoよりも、IchigoJamの方に優位性がでてきます。
単純でいつでも使える。
この使い勝手の良さは強い。


この開発者の方はMSXでのプログラミングを現代のハード/チップで実現するべく開発したそうです。
かのMSXは私も使いましたが、MSX本体にはユーザが簡単にアクセスできるI/Oポートはついてなくて*1、一番簡単なものでもジョイスティックポートのアウト側1ピンを使った適当なハードを設計工作する必要がありました。
これは子供時代にはマズ無理な話です。
ポートの仕様書を読んで、回路設計して、部品調達して、基板つくってテスト。
無理。
回路設計できるころにはWindowsの時代になっていましたし、ネット通販であらゆる部品を選んで買えるようになったころには、AMDIntelを無視していきなり64ビットプロセッサを先に作って売ってしまっていました。


仮にどうにかそれを作って形にしたとしても、MSXジョイスティックポートはFM音源チップのものをつかっていましたので、BASICはもちろんマシン語使ったとしても、一旦FM音源チップを読み書きするという段階的な操作が必要でした。
OUT一発でLED点灯なんて夢のまた夢です。


それがIchigoJamならば、チップに内蔵されているI/Oポート1-4が基板上に出てます。
とりあえず、そのどっかにLED差せば点灯させられます。
MSXで四苦八苦したGPIO作りが必要ありません。
実に素晴らしい。
私のように10年かけて知識と経験を蓄えずとも、いきなりLEDをプログラミングにて制御して光らすことができます。


思い立ったら吉日が実現できる。
今や世界中のコンピュータから失われたそれがまだある。
そんなハードです。

*1:そういやユーザがプログラムで制御できるLED一つついてなかった