持ってたぞ黒歴史のアイテム

http://ascii.jp/elem/000/000/688/688645/
このビデオカードは、DirectX7では若干遅くて残念な印象がありました。
しかし当時の3Dレンダリング用のソフトとして大本命だったLightWaveなど、OpenGL対応アプリではそこそこ安定していて落ちなくて普通に動いてました。


ドライバもOpenGL側は頑張っていたようで、カード上の32MBのVRAMチップをキャッシュメモリに見立て、メインメモリ上の256MBのテクスチャデータを直接GPUが読みレンダリングするという、テクスチャキャッシュ機構も搭載されていました*1
AGPバスがアナウンスされたときアプリケーションノートに記された太いバス帯域を利用する場合のメリットを、実際にドライバにとりこんでいたのはここくらいだったと思います。
他のメーカーは所詮ゲームで高速に動くことを第一目標としたため、テクスチャデータはVRAMに取り込んだデータのみにアクセスする場合でしか現実的な速度がでないのが当たり前でしたが、Permedia3はリアルタイムでは動きそうにないポリゴン数にバカでかいテクスチャが大量に貼られる上記のような3DCGソフトで使われるの当然で、その重すぎるモデルのプレビューをストレスなくぐるぐるまわす必要があるわけで、必然的にそういう方向性での性能向上がなされたのだと思います。


DACの性能もよかったようで、CRTに表示したときはMatroxのmillenniumの次くらいに鮮明でした。
3DCGソフトで編集するときはでかい高解像度CRTに接続して使うわけですので、当然重要視されたのだと思います。
前のモデルのPermedia2で高解像度でノイズがのる問題があり、改善項目でもあったのだとも思います。


ゲームでは、極わずかながらOpenGLに対応したものがありましたが、それは実に速かったです。
とくにUnrealの最後のあたりのパッチを当てた奴は、べらぼうに速かったのを覚えています。
表示品質も、Gefore256GTSのDirectX7で動かした時より綺麗でした。
ベンチマークはともかく60fpsでキャップされる実際のゲーム画面では、16bitカラーでも32bitでもほとんど速度は変わらなかったので、当然32bitを選択しディザのない画面を堪能しそこそこ遊んでいました。
T&Lユニットというかジオメトリエンジンが搭載されていたのは知らなかったなー。
記事を読む分にはOpenGLではT&Lが効いてたのかな?
自分が記憶してる分にはOxygenGVX1の様に、ジオメトリ専用チップを搭載したボードでのみT&L相当の機能が使えたとおもったんだけどなー。


確かにDirectX7の対応が悪いのは当時のビデオカードとしては致命的でしたが、あの当時は毎月のようにメモリクロックやメモリ搭載量の違うビデオカードが多数のメーカーから販売されていましたので、ゲーム用にGeForce2GTS*2を買えば、大半のソフトは動いたので特に問題はありませんでした。
それに、3DのFPSばかりの洋ゲーはともかく、当時PC98からのパソコンゲームを出してたソフトウェアハウスは、日本ファルコム工画堂スタジオと光栄あたりの三社だけが残ってたわけですが、そこが出すゲームはDirectX5のDirectDrawが動けば満足に楽しめるものばかりでとくに困りませんでした。
エロゲに関してははいわずもがなです。


当時静音もなにも考えられていないかったGTSの五月蝿さに閉口していたのも手伝って、ファンレスで高解像度でも画面が綺麗なPermedia3は、athlonXPのマシンに買い換えAGPx1のカードが物理的につかえなくなるまでの間3〜4年くらいメインで使っていた思い出のカードです。

*1:似たような仕組みにGameCubeGPU混載の1MBのキャッシュがあります。こちらはメインメモリにテクスチャを置くことでVRAMそのものをなくしコストダウンを実現する為につかわれています

*2:GeForce2チップで高速に動作しないロットのもので安く設定されてた